ホームページを作りたい。
ECサイトを作りたい。
顧客管理システムを開発したい。
こんな時、どうしていますか?
知り合いに聞いてみたり、インターネットで検索してみたり、専門書に目を通してみたり…
そもそも
“何から始めればいいのかすら分からない”
という方が多いのではないでしょうか。
自動車や不動産などのように、既製品として存在するものを購入するのであれば、
要望を口頭で伝え、目で見て、場合によってはフィーリングで決めても大きな失敗はしないと思います。
しかし、WEBやシステム開発という分野では、口頭で伝えるという方法はが最も危険です。
開発には
———————
発注者:ご担当者様、決裁者様
————-
指揮者:ディレクター、プランナー
————-
製作者:デザイナー、ライター、エンジニア
———————
と、さまざまな人間が携わることで伝言ゲームのような状態になり、コミュニケーションロスが起こりやすいのです。
そこで登場するのが「提案依頼書(RFP)」です。
大規模な情報システムの構築時などには当然のように活用されており、社内でRFP専門の研修を行う会社などもあります。
中小規模の案件でも、この「提案依頼書」に基づく考え方を持つだけで、時間をかけても前進しない打合せが驚くほどスムーズに進むケースがよくあります。
実際にはWord等のシートで数枚~数十枚になるような形式のものが多くかなりの時間と労力を浪費して作成されることが多いですが、
この記事では細かい作成方法ではなく、この「提案依頼書」の考え方をもとにした、スムーズな提案依頼の進め方を掲載していきます。
提案依頼書(RFP:Request for Proposal)とは、ECサイト構築やシステム開発時に発注先に具体的にどのようなことをして欲しいか要件をまとめ、それに伴う提案を求めるために作成する依頼書です。
- 意図した答えが返ってこない。
- 発注先との意思疎通がうまくできていない。
- 打合せが堂々巡りになり前進しない。
というような問題を文章で伝えることで解決し、効率よく発注業務を進めるためのツール・考え方です。
では具体的には何を基準に考えればいいか、簡略化し4つにまとめました。
- 1、依頼背景 ― 目的とゴール
- 2、スコープ ― ターゲットと情報
- 3、発注範囲 ― 求める成果物や機能
- 4、前提条件 ― 契約形態、スケジュール
1、依頼背景
実際に外注先に相談するということは、何らかの目的をお持ちになられているかと思います。
しかし、実際に頭の中で整理をつけていてもそれを説明する作業で伝達ミスが起こる場合があります。
まずは文章に起こしてみるところから始めてみましょう。
■依頼背景の事例(メーカーの場合)
【背景】
- ・現在のwebサイトはデザインが古く、情報の更新ができないため放置状態になっている。
- ・製品情報展開が製本カタログのみになっており、webで公開してほしいとの声が多い
- ・受発注に人的リソースがかかりすぎている。(コールセンターなど)
【目的】
- ・現在の企業コンセプトに合うデザインにリフレッシュする。
- ・製品情報を自社で更新する機能の追加
- ・カート、決済機能の搭載
【ゴール】
- ・自社のブランドイメージの刷新をする。
- ・顧客への製品情報の発信速度の向上
- ・受発注におけるリソース改善と人件費削
2、ユーザースコープ
対象者と想定されるユーザーの傾向を分類分けし、思考・趣向を分析することがユーザビリティの向上になります。
- ●地域
- ●年齢層
- ●性別
- ●対法人・個人
などの基本情報に加え、
- ●どのようなものに興味があるか
- ●普段目にするものは何か
- ●生活水準は?
などの人物像をある程度仮定しておくことも、発注する上では重要です。
また、ユーザーに対し何を発信すべきかも同時に準備しておくとよいでしょう。
- ●自社サービス、又は製品の特徴
- ●競合他社との比較(競合のべんちまーく)
3、発注範囲
上記の上で具体的になにをしてもらいたいのかを考えます。
web制作やシステム開発などの知識があれば、具体的に細かい範囲を指定できると思いますが、
初めての発注であったり、IT分野があまり得意でないという方の場合は、上記の1,2を満たせる成果物が何になるのかをよく外注先と相談することが重要です。
たとえば、
『ホームページをリニューアルしたい』
というご相談を受けた場合、この言葉の定義は範囲が広くさまざまな事象が考えれます。
発注者の意図によっては
「デザイン」と「コーディング(組み立て)」
だけの場合もあれば
「デザイン」「文章作成」「コーディング」「更新システム導入」「スマートフォン対応」「運用保守サポート」
のすべてをひっくるめて『リニューアル』とおっしゃる方もいらっしゃいます。
この発注範囲をしっかりと固めずに進めてしまうと、プロジェクト後半で想定していた機能がついていないことに気が付いたり、求めるコンテンツが不足していたりということに陥りますので、ここは専任のディレクターとよく確認をしましょう。
4、前提条件
web・ECサイト制作やシステム構築の発注は、トラブルが伴うことが多いため、発注前に前提条件を明確にしておくことがリスク回避につながります。
- 公開までのスケジュール、納期
- 契約形態と支払サイクル
- 納品形式
というような事項は予め確認しておき、発注前の段階である程度取り決めておくことが望ましいです。
中小企業様からご相談をいただく際に、上記の項目が明確になっている会社様ほど、お互いに意思疎通ができスムーズに制作~納品・運用が進むことが多いです。
また、納品後の成果や反響にも影響してくることが多いため、これから外部への発注を検討している方は一度この「発注依頼書」に基づく考え方を見直してみてください。
なお、弊社ではお客様1社1社様ごとに戦略立案し仕様書、設計書を作成いたします。
また、運用に際し指針決定や適格なアドバイスを行うコンサルティングサービスも行っております。
ビジネスにwebを活用したい!
ホームページを改善して収益性を上げたい!
これから広告活用や運用を積極的に行いたい!
という方は、無料で現状分析、ヒアリングを通じた改善ご提案資料をご提出いたしますので、
是非お気軽にご相談ください。
ご相談はこちらまで